インターネットが子どもの日常生活に深く浸透している今、オンライン上の安全確保はますます重要になっています。
しかし、近年、特に深刻な問題として浮上しているのがオンライングルーミングです。
これは、加害者がインターネットを通じて子どもと接触し、信頼関係を築いてから性被害へと導く卑劣な手口を指します。
この問題に対応するため、親として何ができるかを理解することが重要です。
本記事では、オンライングルーミングの詳細や対策、さらには専門家である探偵やホワイトハッカーの協力を得た具体的なセキュリティ強化の方法を紹介します。
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グルーミングとは本来は英語のgroom「手入れする」「仕込む」が語源となっています。
一般的には犬のお手入れとしてグルーミングという用語が使われていますが、人間同士で起こるグルーミングは性的欲求を満たす目的で子どもに接近し、信頼や好意を利用して子どもを手なずける行為とされています。
グルーミングのきっかけの多くは、ネット上からの接触だと言われています。
SNSやオンラインゲームを通じて子どもに接触し、理解ある信用できる大人を演じて距離を縮めていくことです。
危惧すべきは、子どもの側にいる親までもが、グルーミングの意図を有する大人を「面倒見の良い人」と勘違いして積極的に受け入れてしまうケースです。
現段階ではグルーミング行為だけなら、子どもの興味を引き接触することなので犯罪には該当しません。
問題視されるのは、その先の目的が子どもへの性的接触や性的搾取がある可能性が高いことです。
オンライングルーミングは、加害者が子どもをターゲットにし、心理的な信頼を築いてから性被害を仕掛ける行為です。主な手口は以下の通りです。
ネット以外でもグルーミングを試みる大人はいますが、彼らもまた、ネットを駆使して子どもの好きそうな情報を仕入れ共感を示し信頼を得るのが常套手段です。
加害者たちは用意周到かつ計画的に子どもの心に入り込んできます。
子どもの気持ちに寄り添い、良い相談相手になるだけなら非難は一切不要ですが、彼らの最終目的はあくまでも子どもに性的接触をすることです。
気持ちに寄り添ってくれていると思って信頼していた大人から性被害を受ける子どもの心境を考えると、グルーミング行為は絶対に許されない行為です。
ネット世界では不特定多数の人間との繋がりが無限にあります。
これだけインターネット社会になった現在、小学生でも簡単にアカウントを開設することができます。
それに付け込み、歪んだ欲望を剝き出しに子どもを物色する大人が混在してもおかしくありません。
SNSで悩みを打ち明けたところ、親身になって相談にのってくれる男性を、すっかり信用してしまった女児。
会おうよと言われて、公園で待ち合わせ、言われるがままに車に乗ってしまいました。
体の色んなところを触られて嫌でしたが断れなかったそうです。泣いて帰宅したところ母親に聞かれ、事情を話したとのことです。
ネットを通じて、同年代の女の子と好きなアニメのキャラクターの話で盛り上がり仲良くなった女児。
お互いの画像を送り合い、交流を深めるうちに突然、相手から裸の画像が送られてきました。
「私も送ったんだからあなたも送って!!」と強く言われ送るしかありませんでした。後に発覚した相手は男子大学生でした。
中学1年生だった少女は生徒に熱心で優しい塾の男性講師を慕っていました。講師は少女に補講してあげるよと自分の家に呼びました。
性的なことに無知だった彼女は、講師の部屋で二人きりになっても疑いもしませんでした。突然キスされ「好きだよ」と言われ戸惑うばかりでした。
「好きなら普通のこと」とほとんど強引に性交渉させられたそうです。
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日本性科学情報センターの調査報告書によると、日本では女子の3人に1人、男子は10人に1人が18歳までに、何らかの性被害を受けていることが明らかになっています。
この被害件数には加害者が肉親のケースも含まれます。一見すると恐るべき数値ですが、これはあくまで氷山の一角だと言われています。
グルーミング行為は、子どもの孤独や承認欲求につけ込む形で行なわれます。子どもたちが、大人達の歪んだ性的欲求の餌食になってしまう原因としては、次のようなことが考えられます。
子どもは従順で、性的行為に対して抵抗しにくい存在であるからと考えられます、
また、大人が性的な目で子どもを見る原因としては、子どもを性の対象にしたサービスや性犯罪を誘発するような情報社会そのものも一因と考えられます。
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性被害による癒えない傷には、傷を負った方の数だけのさまざまな苦難が潜んでいるといいます。
共通して絶対的に言えるのは、性被害に遭った子どものほとんどが生涯に渡り、そのショックを忘れられないことです。
トラウマ(心的外傷)という言葉のとおり、何年何十年経っても日常のどこかでフラッシュバックを起こす可能性が高いと言います。
性被害によるPTSD生涯有病率は約50%だと言われ、自殺率も被害を受けていない人より圧倒的に多いという報告があります。
その後の生活に大きな影響を及ぼす事例として以下に挙げています。
被害に遭った当初はまだ幼かったのにもかかわらず、数年後に性被害を受けたことを実感し、防げなかった自分を責め続け苦しんでいる人がいます。
実際、子どもたちには「防ぎようがない」のが性被害です。
子どもをオンライングルーミングの被害から守るためには、以下の対策を取りましょう。
身近に優しいお兄さん的な存在が現れても、密室に2人きりになるようなことは絶対に避けること。
自分のプライベートゾーン(水着などで隠している部分)は他人に触らせてはいけないということ。
以上の2つのことについては、わかりやすく諭してあげれば幼児であっても理解できるはずです。
子どもをグルーミングや性犯罪から守るため、普段から子どもとコミュニケーションとり、子どもの様子をよく観察することが大切です。
そのなかで、子どもの身体に何らかの外傷がないか、表情や行動において違和感や変化が見られたり、性的な話題へ敏感に反応するなどの症状があれば、注意は必要です。
もしグルーミングにすでに巻き込まれていたとしても、何としても性被害を抑止させましょう。
子どもが何か隠している場合は、子どもに大切に思うからこそ心配していると伝え相談に乗ってあげてください。
親に大切されていると実感できる子どもとは、自分のことも大切にするものです。
相談に乗ったうえで必要に応じて、第三者である行政の窓口や実態調査の専門家の助けを得ることもご検討ください。
探偵は、オンライングルーミングの兆候や加害者との接触を特定するための専門調査を行います。以下のようなサポートが可能です。
ホワイトハッカーは、家庭のインターネット環境を安全に保つための専門知識を持ち、子どもがオンライン上で安全に過ごすためのセキュリティ対策を行います。
親切な大人を装い子どもに近づくグルーミングは、最終的に子どもが性被害に遭う可能性が高いことを知っておきましょう。
子どもたちをグルーミングや性被害から守るためには、無理に親子だけで解決しようとしないことも必要です。
まずは専門家に相談してみてください。被害への適切な対処法とともに着実な解決に向けて、迅速に手厚いサポートを行なっています。
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執筆者 / 吉田
男女間トラブルをメインに活動して10年以上のキャリアの持ち主。自身でも婚活サイトを運営しているほどの世話好き。監修者・執筆者一覧へ
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