突然の別れ話に逆上して、恋人の首にチェーンソーをあてるーー。
男性は就寝中に襲われ、命に別状はなかったものの、全治2週間の怪我とトラウマを植えつけられることとなりました。
しかし一方では、被害者にも悪いところがあったという声もあります。
被害者にも、突然別れを告げ、女性を都合よく扱った罪はありますが、命の危険まで脅かされることはなかったはずです。
この記事では、殺人未遂を起こした犯人を擁護してしまう危険性を解説していきます。
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就寝中の交際相手をチェーンソーで切りつけたとして殺人未遂の罪に問われた23歳の女に対し、東京地裁で開かれた裁判員裁判で今月、有罪判決が言い渡された。
突然の別れ話に逆上した女はインターネットで充電式の小型チェーンソーを購入。
試し切りを行うなど、入念に準備し犯行に及んでいた。
公判では、別れ話のショックで生まれた「別人格」による行為だったなどとして無罪を主張。
女の心に、何が起きていたのか-。
参照記事:産経新聞|交際相手の首をチェーンソーで… 突然の別れ話で悲しみが殺意に、我を失った女(2025年06月06日)
この事件の被害者男性は、安全であるはずの自宅で、信頼していた交際相手から突然生命を脅かされました。
その瞬間の恐怖と衝撃は、計り知れないものがあったはずです。
首に熱さを感じて目を覚ますという状況は、数秒遅れていれば取り返しのつかない結果を招いていた可能性が高いでしょう。
この事件で見落としてはならないのは、被害者には恋愛関係を終了させる完全な権利があったということです。
恋愛感情の変化は人間として自然なことであり、結婚に対する価値観の違いや経済的な理由から関係の継続を望まないことは、決して非難されるべきことではないでしょう。
「好きな人ができた。家を出ていってほしい」という被害者の言葉は、確かに受け入れ難いものだったかもしれません。
しかし、これは彼の正直な気持ちの表明であり、関係を続けることが困難な状況での誠実な対応だったとも言えます。
ただ、彼の落ち度として挙げるとすれば、別れたいと告げた後も彼女と肉体関係を持ち続けたことです。
それがチェーンソーで殺害に及ぶ免罪符になることは、決してあってはならないことですが。
身体的な傷は2週間で治癒したかもしれませんが、心理的な傷はそう簡単には癒えません。
信頼していた人からの突然の襲撃は、深刻なトラウマとなって被害者の心に刻まれているでしょう。
睡眠中の安全感の喪失、対人関係への不信、新たな恋愛関係への恐怖など、この事件が被害者の今後の人生に与える影響は計り知れません。
恋愛関係のもつれが原因の事件では、しばしば被害者にも「落ち度があった」かのような見方がされることがあります。
しかし、今回の事件において被害者の行動を過度に批判することは適切ではないでしょう。
交際相手との価値観の相違、結婚への温度差、そして別れを切り出したことについて、これらは恋愛においてよくある問題であり、決して殺意を向けられる理由にはなりません。
この事件は、恋愛関係の終了が一方的に受け入れられない場合の危険性を浮き彫りにしています。
恋愛感情のもつれから生じる暴力は決して許容されるべきではなく、どのような理由があろうとも相手の生命を脅かす行為は重大な犯罪です。
また、犯行前の計画性(チェーンソーの購入、試し切り、携帯電話の隠匿)は、明らかに理性的な判断能力があったことを物語っています。
「別人格」による犯行という主張が退けられたことは、当然と言えるでしょう。
被害者は、恋愛関係を終了させたいという自然な感情を持っただけで、生命を脅かされる理由は一切ありませんでした。
この事件を通じて、私たちは改めて個人の尊厳と選択の自由の重要性を認識し、恋愛感情のもつれが暴力に発展することの深刻さを理解しなければなりません。
我々探偵に求められるのは、事件の真相解明だけでなく、背景にある社会的な問題点も浮き彫りにすることです。
今回の事件を教訓に、二度とこのような悲劇が繰り返されないよう、社会全体で対策を講じる必要があるでしょう。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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