虚偽求人・ダミー求人の見分け方と対処法を探偵目線で解説

転職サイトを利用していると、「高収入」「残業なし」「未経験歓迎」など、思わず目を引く好待遇・好条件の求人広告に出会うことがあります。

ところが、その中には応募を集めるための虚偽の求人、いわゆる「ダミー求人」「釣り求人」が紛れ込んでいることも少なくありません。

虚偽の求人情報は、企業が応募数を稼ぐために意図的に掲載するものです。

こうした虚偽求人は、求職者のキャリアや生活に深刻な悪影響を与えるだけでなく、違法性が問われる場合もあります。

今回のコラムでは、このような虚偽求人の実態と被害、そして被害者を支援するために探偵が果たす役割について掘り下げます。

虚偽の求人（ダミー求人、釣り求人）とは、実際の労働条件や勤務先と異なる内容を記載している求人広告のことです。

代表的なパターンとして、以下が挙げられます。

• 実在しない高待遇のポストの求人（例：管理職・統括マネージャー等）
• 人手が足りている人気の勤務地を掲載
• 実際より高い給与、短い勤務時間を記載
• 福利厚生や休暇制度を誇張

求職者が虚偽の求人に応募すると、「実はそのポジションはもう埋まりました」などと言われ、まったく異なる待遇の職場を案内されます。

このような虚偽の求人掲載は職業安定法違反にあたりますが、実際には気づくのが難しく証拠も残りにくいため、求職者が泣き寝入りするケースが少なくありません。

虚偽の求人に騙されないためには、求人内容と企業の実態を冷静に見極める力が必要です。

以下のチェックポイントを参考にしましょう。

求職中に、虚偽の求人かもしれないと感じたら、以下のような方法で対処しましょう。

虚偽求人に騙されたかもしれないと思ったとき、「言った・言わない」の争いになるのを防ぐためにも、証拠を残すことが大事です。

• 求人情報・求人票の情報（更新日付がわかるスクリーンショット、コピー、写真等）
• 企業担当者や転職エージェントとのメールやチャットでのやり取り
• 面接時に話した内容
• 労働条件通知書（雇用契約書）

メールやチャットのやり取りは消去される可能性があるため、日付がわかる状態で画面ごとスクリーンショットで保存しておくのがおすすめです。

面接時に話した内容は録音が望ましいですが、難しければ日時と発言内容をメモに残しておきましょう。

労働条件通知書（雇用契約書）は必ず勤務開始前に受け取り、「どこが虚偽だったのか」を明確に指摘できるようにします。

求人情報や面接で少しでも違和感を感じた場合は、転職サイトのエージェントや担当者に事前に質問してみましょう。

「この求人は本当に現在も募集していますか？」

「勤務地・配属部署は確定していますか？　書面で提示してもらえますか？」

「給与や手当、勤務時間、休日などは、面接後に変更されることがありますか？」

「万が一、提示された条件と異なっていた場合、どのように対応してもらえますか？」

上記のような質問をして、明確な返答を得られない場合は、虚偽の求人の可能性が高いと考えられます。

虚偽の求人の可能性が高い場合は、探偵事務所に依頼し、求人内容と実際の労働環境・雇用実態の乖離をくわしく調査してもらうのがおすすめです。

実際の職場や勤務実態の潜入・観察、複数被害者の証言整理、覆面調査などを通し、客観的な報告書を作成してもらえます。

探偵が作成した報告書は、労働基準監督署や弁護士に提出する証拠資料として使える場合もあり、法的な対応を進める際の強力な後ろ盾となります。

虚偽求人・ダミー求人は、人を呼び込むために行なわれる卑劣な手段です。

「令和５年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」によると、申出・苦情等件数は3,761件を記録しました。

その上位3位は以下の通りです。

• 賃金に関すること
• 就業時間に関すること
• 職種・仕事の内容に関すること

ハローワーク以外の求人も含めると、被害に遭っているのはさらに多いのではないかと言われています。

探偵であれば、こういった事例も調査することができます。

また、当探偵事務所では証拠集めだけでなく、その後のアフターサポートも充実しています。

怪しいと思ったそのときに、ご相談ください。