「生き霊が憑いています。あなたの命が危ないかもしれません」――そんな言葉をSNSで突然投げかけられたら、見えない力にすがりたくなるかもしれません。
2025年6月、自称霊媒師がSNSで「霊が見える」と語りかけ、除霊を口実に女性宅を訪れ、性的暴行に及んだとされる事件が起こりました。
このような霊媒師を騙った手口は決して珍しいことではなく、犯罪として立証しにくいという危うさがあります。
本記事では、霊媒師を装った犯罪の手口と、その被害が表面化しにくい背景を、探偵目線で解説します。
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〈男性の生き霊がついています。かなり危険な状態でお祓いしないとマズいです〉
男は、こうした趣旨のダイレクトメッセージを女性に送信。除霊の名目で性的暴行を働いたとされる――。
警視庁新宿署は6月24日までに、岩手県奥州市に住む職業不詳・佐藤晋悦容疑者(28)を不同意性交などの疑いで逮捕した。
佐藤容疑者は「芸能人専門の一級霊媒師」を名乗り、20代の女性Aさんに性的暴行を加えたとされる。
引用:Yahoo!ニュース|「身体を使ったお祓いをしないと」…自称・一級霊媒師「除霊名目で20代女性に性的暴行か」巧妙手口(FRIDAY)(2025年06月27日)
「悪霊が憑いている」「除霊しなければ不幸になる」といったフレーズを使い、ターゲットに不安を与えて犯行に及ぶのは、偽の霊媒師による典型的な手口です。
有名な除霊師を装って「悪霊を祓うため」と嘘をつき、高額な除霊代金の請求や性的暴行を強要する事件は珍しいことではありません。
自称霊媒師は、ターゲットの不安を増幅させる言葉を巧みに選び、まるでカルト宗教のように心理的コントロールを進め、相手の判断力を徐々に奪っていきます。
そして、救済者という立場で信頼を勝ち取った上で、「拒否すれば不幸になる」という脅しでターゲットを支配します。
霊媒師や除霊を名目とした犯罪は、以下のような複数の要因から露見しにくいという特徴があります。
霊媒詐欺に遭ったとき、被害者の多くが、霊や運命に関する話に引き込まれた自分を責めてしまいます。
「自分がバカだった」「断れなかった自分が悪い」と思ってしまい、他人に相談できなくなるパターンです。
特に日本の文化では、スピリチュアルに対する不信が根強く、他人に相談することに抵抗を感じる人が少なくありません。
また、性被害が伴うと、恥ずかしさや恐怖から事件があったことを相談できず、一人で抱え込む傾向が強くなります。
被害者からすると、「『霊が憑いている』と言われて不安になり、除霊のために金銭や性的関係を強要され、心理的圧力の中で拒否できなかった」という訴えとなります。
しかし、加害者の偽霊媒師は、「被害者自身に招かれた」「交通費も払ってもらった」「断られなかった」といった主張を行うため、形式的には合意があったように見えてしまいます。
警察に相談しても取り合ってもらえず、「信じてもらえない」と感じた被害者が、泣き寝入りをするケースも少なくありません。
霊は実体として存在しないために、証拠として扱いづらく、犯罪の線引きが困難です。
たとえば、霊媒師が「悪霊がいる」と言っても、それが本当かどうかは誰にもわかりません。
そして、被害者が「除霊された」と思い込んでも、その効果を確認する術もありません。
結果として、除霊が必要な行為だったのか、請求額は適切であったか、暴行だったのかなど、一連の事件について判断が曖昧になります。
加害者の偽霊媒師はここに漬け込み、責任の追及を逃れようとするため、被害の実態が曖昧になりがちです。
「霊媒師だと思っていたが、何かおかしい」「家族や恋人が霊媒師から悪い影響を受けているかもしれない」と感じたときには、第三者からの冷静な判断を求めることが重要です。
立証しづらい霊媒詐欺も、探偵の力があれば犯行を裏付けられる可能性があります。
霊媒師が本当に霊的な活動をしている人物なのか、それとも過去に詐欺歴や性犯罪歴のある人物なのかを、個人で調べるのは困難です。
探偵は、SNSアカウントや通話記録、過去の報道、関係者への聞き込みなどを通じて、相手の本当の身元を突き止める力を持っています。
霊媒師の素性を明らかにすることで、早い段階で被害を回避できることも多くあります。
性的な接触や金銭の要求があった場合は、それを証明できる証拠が必要です。
探偵に依頼すると、LINEのやりとり、DMの記録、音声・映像の録音、訪問時の様子など、証拠を法的に通用する形で収集してくれます。
探偵が収集した証拠は、被害届を出す際や、民事で損害賠償を請求する際に非常に有力な武器となります。
スピリチュアルや霊的な影響を強く信じてしまうと、自分の選択が正しいのか、わからなくなってしまいます。
そんなとき、探偵という感情に流されないプロの存在は、冷静な視点を取り戻す手助けとなるでしょう。
探偵からの「相手の行動は明らかにおかしい」「証拠が集まっているから警察に相談すべき」といったアドバイスは、現実を直視するきっかけとなるはずです。
家族や恋人など身近な人が霊媒師の支配を受けているような場合も、探偵のアドバイスと証拠によって、冷静さを取り戻してもらえる可能性があります。
霊媒師を騙った犯罪は、目に見えない不安や信仰心を悪用するきわめて悪質なものです。
こうした犯罪は、形式的な合意の装いや、霊の存在そのものがあいまいな点などから、立証が非常に難しく、泣き寝入りする可能性が高くなります。
被害を拡大させないためには、その被害の実態をはっきりとさせることが先決です。
相手に弱みを握られたようで恐ろしいかもしれませんが、あなたのその行動が自称霊媒師の次なる犯行を食い止めるかもしれません。
一人で立ち向かおうとせず、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。
守秘義務を徹底しているため、提供された情報が外に漏れることはありません。
あなたの勇気ある行動を、応援させてください。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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