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公開日: 2025/07/03 最終更新日: 2025/07/02
セキュリティコラム
 公開日: 2025/07/03 最終更新日: 2025/07/02

知的障害を持つ人が搾取される構造について探偵目線で解説

この記事の読了目安時間は約 1 分です。

「ヤクザに騙されて外国人と偽装結婚をしてしまった……」

騙されたのはひらがなの読み書きもあまりできない、知的障害を持った女性。

自分の意志で犯罪に手を貸すことなんてできないはずの彼女を、騙し、唆した人間がいます。

そもそもなぜ、ヤクザと繋がってしまうことになったのか、どのようにして騙されたのか、知的障害を持つ人が搾取される構造について、探偵目線で解説していきます。

ヤクザに騙されて外国人と偽装結婚をした女性

障害者が罪を犯す背景には、周囲の人々の無理解や加害、弱者を搾取する反社会的勢力、そして刑事司法制度の不備が存在する。本記事では、山本氏が中高生に向けて執筆した書籍『刑務所しか居場所がない人たち 学校では教えてくれない、障害と犯罪の話』(2018年、大月書店)から抜粋して紹介する。

(中略)

障害の特性で、人を信じやすいために、だまされて犯罪をしてしまうケースもあるよ。

知的障害のある女性Dさんは、ヤクザにだまされて「偽装結婚」をさせられた。

相手はオーバーステイ(超過滞在)の時期がせまっていた外国人。日本での長期滞在資格を得るために、ヤクザに仲介してもらってDさんと結婚した。外国人であっても、日本人と結婚すれば、ずっと日本にいられるからね。

役所に婚姻届は出したものの、実際には同居すらしていない。うその婚姻届を出したんだから、りっぱな犯罪だ。Dさんは「公正証書原本不実記載等罪」で起訴された。約3か月も勾留されたあげく、裁判では懲役1年2か月、執行猶予3年の有罪判決だった。

(中略)

Dさんには、つらくて悲しい過去がある。幼いころに両親が離婚して、父親の実家で祖父母に育てられた。といっても、ほとんど放任されていたようなもので、中学生のころ父親の弟に山へ連れていかれ、性暴力を受けた。それが何度も続いた。

中学校を卒業後は、父親と2人暮らしをしたけれど、父親は仕事でほとんど家にいない。友だちもおらず、いつもひとりぼっちだった。そのうちにテレクラ(電話で男女の会話をあっせんする店)にはまるようになった。そこでヤクザと出会い、うまく言いくるめられて、偽装結婚をさせられた。

引用元:弁護士JPニュース|ヤクザにだまされ外国人と「偽装結婚」した女性も… 「知的障害」を持つ人が罪を犯す背景にある、“無理解”や“搾取”の問題とは(2025年06月30日)

知的障害を持つ人が狙われやすい理由

知的障害を持つ人が狙われるのは、中毒性の高いお店やサービスにのめり込んでしまう性質が大きく関わっています。

そこで出会った人に騙されてしまうというのが、典型的な例です。

ホスト、キャバクラ、テレクラ(電話で男女の会話を斡旋する店)にはまってしまう

異性に甘い言葉を囁かれ、接待してもらえると、誰しも浮かれてしまうもの。

疑うことを苦手とする人は、サービスで言われた言葉をすべて正面で受け止めてしまいます。

そして、その心理を悪用しようと考える人たちに、貢がされてしまうのです。

セミナーに通ってしまう

「祈ることで救いを得られます」などといった言葉が、傷ついた心に深く刺さります。

過去、周りと馴染めないことで攻撃された経験がある人は特に、「ようやく救いがあらわれたんだ」とのめりこんでしまいます。

また、そのままスピリチュアル系の商法に騙されてしまう人もいます。

「すべて言い当てられたから、間違いないんだ」と妄信してしまうことで、お金を貢いでしまったり、知らず知らずの内に犯罪に手を貸してしまうことがあります。

知的障害を持つ人を騙す手口

知的障害を持つ人を騙す手口はさまざまありますが、代表的な2つを解説していきます。

過去のトラウマにつけいる

知的障害を持つ人は過去に、無理解からのいじめや、迫害を受けたケースが多く、そのトラウマにつけこまれてしまいます。

騙す側は、傷を癒すための依存先になることで、相手をコントロールするのです

理解があるふりをする

「うん、君が言っていることが正しいよね」

「私はあなたのことわかってあげられるよ」

騙す側は、一番の理解者のような顔をして近づき、信頼を勝ち取ります。

そして徐々に「あなたのことを一番わかっているのは私なんだから、私の言うことを聞くのは当然でしょう」など、行動を制限していき、判断能力を鈍らせます

知的障害を持つ人をマインドコントロールから救うためには

搾取される段階になっていると、一種のマインドコントロール下にあると言えます。

マインドコントロールとは、他者の言葉や行動によって心を操られる状態や、他者を思いのまま操作することを指します

この状態に陥った被害者をどのように助け出すのか、解説していきます。

責めずに話を聞く

被害者を責めてしまうのは一番の悪手です。

責めることによって、被害者はさらに依存先に依存し、ずぶずぶとのめり込んでいってしまいます。

まずは、相手の話を聞くことが肝要です。

そうやって相手がなぜ依存してしまったのかを内密に探りつつ、原因を究明していきましょう。

客観的証拠を提示する

依存先の実態を、客観的証拠で提示しましょう。

ただし、急に突きつけるのではなく、あくまで冷静に話し続けることが大事になります。

自分でとってきた証拠だと疑われる可能性もあるので、探偵に依頼するのも良いでしょう。

第三者目線で客観的な証拠を見せることで、目を覚ませる可能性が高まります。

知的障害を持つ人を搾取する構造について探偵はどう見る

搾取の手口は、金銭搾取労働搾取性的搾取精神的搾取などがあります。

今回取り上げた事案は、複合的な搾取だったと言えるでしょう。

性的搾取を受けた過去があり、その傷は癒えず、精神的搾取をされ、偽装結婚をさせられるという極めて難しい問題です。

この事件の背景には、2つの問題点があります。

1つ目は、周囲の無関心さです。

周囲の人間が、知的障害者の置かれている状況に気づかず、見て見ぬふりをすることで、彼ら彼女らは適切な支援を受けられません。

そして2つ目は、加害者の狡猾さです。

知的障害者の特性を熟知し、弱みにつけ込む狡猾さがあります。

また、周囲に悟られないように、「親切心でやってる」と偽り、正当化します。

そうすることで、周りの人間は騙された方にも非があったと思い込むのです。

知的障害を持つ人を搾取する構造は、一刻も早く瓦解させなければなりません。

そのために、少しでも怪しいと思ったときは、当探偵事務所にご相談ください。

当探偵事務所では、お問い合わせフォーム・メール・電話・LINEにて、24時間365日、無料相談窓口にて相談を受け付けています

ぜひ一度、ご相談ください。

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    監修者・執筆者 / 山内

    1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ

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