2025年7月、神奈川県座間市で若者9人を殺害した白石隆浩死刑囚の刑が執行されました。
2017年、自殺願望をSNSに投稿していた10代から20代の若者に「一緒に死のう」と語りかけ、誘い出しては殺害、性的暴行、遺体の切断を繰り返した事件です。
性と暴力が重なったとき、加害者と被害者の間には一方的な支配関係が生まれ、加害者の欲望は肥大化していきます。
このように殺意と性欲が混じり合った事件は珍しいことではなく、過去にも同様の動機や心理構造を持つ犯罪が繰り返されてきました。
今回は、座間男女9人殺害事件を起点に、殺害と性欲の関係性とSNSの闇、自分の身を守るためにできることを探偵目線で解説します。
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法務省はけさ、神奈川県座間市で男女9人を殺害したなどとして死刑が確定していた白石隆浩死刑囚(34)の死刑を執行しました。
白石死刑囚は2017年、座間市の自宅アパートで男女9人を相次いで殺害したなどとして強盗強制性交殺人などの罪に問われ、2021年に死刑が確定していました。
白石死刑囚はSNSで自殺願望をほのめかす若い女性に「一緒に死のう」などとメッセージを送り、自宅アパートに誘い込んで犯行に及んでいました。
被害者は女子高校生を含む10代から20代の若者で、2017年8月からわずか2か月間で女性8人、男性1人が殺害されるなどしました。
白石死刑囚は「金が目的だった」と話す一方で、被害女性8人全員に性的な暴行を加えていました。
この点について、「最後の方は性欲だけで事件を起こしていた」「捕まっていなければ止まっていなかった」と、犯行の動機が次第に変化していったと語りました。
引用:Yahoo!ニュース|【速報】白石隆浩死刑囚(34)の死刑執行 座間男女9人殺害事件 「捕まっていなければ…」約20回の面会で記者に語っていたこと SNSで自殺願望ある人を誘い出す(TBS NEWS DIG Powered by JNN) (2025年06月27日)
加害者にとって、性的暴行は単なる性的な満足ではなく、相手を支配する行為です。
相手を支配したい、完全に思い通りにしたいという欲望が高まると、「生かしておくこと」が邪魔になり、殺意へとつながってしまいます。
加害者が抱く「自分が相手の命を握っている」という感覚は、支配欲や性欲と深く結びつきやすく、他者の存在をモノとして扱うことで罪悪感が薄れてしまう傾向があります。
今回の事件で加害者は、「捕まらなければ止まらなかった」と話しています。
殺害を繰り返すことで恐怖や罪の意識は鈍くなり、代わりに性的興奮や自己肯定感が増幅されていった可能性が高く、快楽の中毒状態にあったと考えられます。
このように、殺意と性欲の境界が曖昧になる心理状態は、特定の異常者だけのものではなく、欲望の肥大化と倫理観の崩壊が引き起こすものだと言えるでしょう。
10代から20代前半の若者は心身ともに発展途上であり、価値観や生き方について他人の影響を受けやすい傾向にあります。
さらに、人は心が弱っているとき、誰かの優しい言葉を信じやすくなり、見知らぬ相手でも「自分のことをわかってくれる」と思い込みます。
上記のような心理状態にある若者は、加害者にとって絶好のターゲットです。
特に、自殺願望をほのめかす投稿をしている若者は、「どうせ死ぬつもりなら」とリスクを軽視してしまうことも多いため、悪意のある大人にとってコントロールしやすい存在となりかねません。
SNSは利便性の高いツールですが、命のリスクと隣り合わせにあることも十分理解しておく必要があります。
近年、SNSを通じて精神的に弱い若者が標的にされ、殺害や性的暴行を加えられる事件が増加しています。
子ども本人はもちろん、周りの家族や大人が普段から子どもに目を向け、守ることが大切です。
SNSでは、知らない人から「大丈夫?」「一緒に死のう」などと優しい言葉をかけられることがありますが、その言葉の裏に何があるのかを慎重に見極めることが大切です。
SNS上では優しそうな人に見えても、本当に安全な相手かどうかはわかりません。
SNSで知り合った人と2人で会ったり、住所や氏名などの個人情報を伝えたりするのは危険です。
中学生や高校生の子どもにスマートフォンを持たせている家庭では、SNSの使用方法を確認し、事件に巻き込まれる危険性について十分に伝えておきましょう。
つらい気持ちを抱えているときは、自分一人で解決しようとせず、家族や友人などに相談しましょう。
悩みを誰かに話すのは勇気のいることですが、自分の身を守るために必要な行動です。
「相談しても解決できない」と思うかもしれませんが、重要なのは問題解決ではなく、不安やストレスを取り除くことです。
誰かに悩みや不安を話すだけでも心が軽くなり、自分の気持ちを整理することができるでしょう。
周りの人に相談できないときは、相談窓口や専門機関に連絡するという手もあります。
相談窓口などでは、心理カウンセラーなどの専門家が対応してくれるので、状況をよくするための有益なアドバイスを得られるでしょう。
何かのオフ会やサークル、セミナーや団体などで知り合った人は、相手がどんなに親切でも、すぐに信用するのは危険です。
殺害や性的暴行には至らなくても、ストーカーなどのトラブルに発展する可能性もあるため、金銭や物の貸し借りは避けたほうがよいでしょう。
相手の言動に違和感を感じる場合は、探偵に調査を依頼することもおすすめです。
探偵に相談すると、相手の素性を調査し、過去の犯罪歴や行動履歴を調査してもらえます。
子どもが何らかの事件に巻き込まれている疑いがある場合も、探偵に調査を依頼することができます。
殺害や性的暴行といった取り返しのつかない事件に巻き込まれる前に、自分や子どもの身を守ることが大切です。
今回の事件は、SNSの危険性を世間に再認識させました。
自殺願望のある若者に甘い言葉をかけ、次々と殺害した今回の事件は、悪質極まりないと言えます。
危険な人物とも簡単に繋がれてしまうSNS。
若年層の利用も増えているため、ネットリテラシー教育を徹底することで、このような事件を未然に防げるでしょう。
しかし、SNSで知り合った人物が信用できる相手なのか、正確に判断するのは難しいです。
探偵であれば、調査で培ってきたスキルを使って、相手の素性を明らかにできます。
殺害や性的暴行といった被害を防ぐためにも、探偵への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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