
近年のオレオレ詐欺では、息子や孫を名乗る従来の手口だけでなく、警察や弁護士、金融機関を装ったものや、デジタル技術を利用した巧妙なケースも見られるようになっています。
こうした詐欺は、突然の電話や緊急性を強調する話し方によって、冷静な判断が難しくなる点が特徴です。
そのため、「もしかして詐欺かもしれない」と感じても、どう対応すべきか迷ってしまう方も少なくありません。
本記事では、最新のオレオレ詐欺の手口の特徴を整理したうえで、電話がかかってきたときの判断基準や対処法、さらに家族でできる防止策や外部サポートの活用方法について解説します。
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オレオレ詐欺は、家族や身近な人物を装い、金銭をだまし取る詐欺の一種です。
突然の電話で「事故を起こした」「トラブルに巻き込まれた」などと伝え、相手を動揺させる点が特徴とされています。
一見すると単純な手口に思われがちですが、実際には複数人が関わり、計画的に行われているケースも多く、被害が後を絶ちません。
ここでは、オレオレ詐欺の基本的な仕組みと、なぜ今も被害が続いているのか、さらに被害額が高くなりやすい背景について解説します。
オレオレ詐欺は、親や祖父母といった高齢の家族に対し、息子や孫、親族を名乗って電話をかけるところから始まります。
普段から家族との連絡頻度が高くない場合でも、緊急の用事という理由が示されることで、違和感を抱きにくくなる傾向があります。
これは、内容よりも家族からの連絡がきたという前提が、判断に大きく影響するためです。
近年では、電話をかける人物だけでなく、途中で別の人物が登場するケースも多く見られます。
弁護士や警察関係者、会社の上司などを装い、話を引き継ぐことで、内容に説得力を持たせる手口です。
このように、複数人が役割を分担し、会話の流れをあらかじめ想定したうえで進められるため、冷静に確認する時間が取りにくい構造になっています。
オレオレ詐欺の被害が後を絶たない理由の一つに、高齢者が置かれている生活環境があります。
警察庁が公表している特殊詐欺の統計では、被害者の多くが65歳以上の高齢者で占められており、その中でオレオレ詐欺は、70代・80代の割合が特に高いとみられます。
高齢の方ほど、家族からの連絡には応じようとする意識が強く、相手を疑うよりも助けなければいけないという気持ちが先に立ちやすい傾向があります。
また、「自分で何とかしなければならない」、「周囲に迷惑をかけたくない」と考え、相談や確認をためらってしまうケースも少なくありません。
この心理が、結果として判断を一人で抱え込む状況を生み出します。
違和感を覚えながらも、その場で判断をしてしまい、後から振り返って初めておかしさに気づくこともあります。
こうした心理的要素が、オレオレ詐欺の被害が繰り返される背景にあると考えられます。
オレオレ詐欺は、一度の被害額が高額になりやすい傾向があります。
示談金や立替金など、緊急性のある名目が使われることで、今すぐ用意しなければ家族を助けられないと思い込みやすいためです。
実際の統計を見ても、被害の高額化は顕著です。
警察庁などが公表しているデータによると、近年の特殊詐欺全体の被害額は年間で数百億円規模にのぼり、1件あたりの被害額も300万円を超える水準となっています。
オレオレ詐欺は、この特殊詐欺の中でも件数・被害額ともに大きな割合を占めているとされています。
また、金銭の受け渡しが短時間で行われることが多く、家族や第三者に相談する前に手続きが進んでしまうケースも少なくありません。
被害に気づいたときには、すでに現金を渡してしまっていたり、振込が完了している場合が多く、家族が被害の状況に気づきにくいという点が、深刻な被害につながっています。

近年のオレオレ詐欺は、単に家族や親族を名乗るだけのものではなく、話の流れや心理操作が細かく設計された詐欺へと変化しています。
一度の電話だけで完結するケースは少なく、複数回の連絡や、複数の人物が登場することで、被害者が冷静に考える余地を奪う構造が特徴です。
警察庁などの注意喚起でも、オレオレ詐欺は、信頼関係の錯覚と緊急性の演出を組み合わせることで、判断を誤らせる点が指摘されています。
ここでは、実際に多く報告されている手口の流れと特徴を解説します。
息子や孫を名乗る手口は、現在でも被害の多い典型的なパターンです。
ただし近年では、単に名前を騙るだけでなく、会話の進め方そのものがより巧妙になっています。
会話を重ねる中で信頼感を高め、後から「実は大きな問題になっている」と伝えることで、被害者が途中で疑いにくい流れが作られます
この段階では、被害者が何かおかしいと感じながらも、すでに会話を重ねていることにより、疑うことが難しくなっています。
さらに、会話の途中で会社の上司や、関係者を名乗る人物が登場し、話を引き継ぐことで、内容に説得力を持たせるケースも多く見られます。
こうした流れは、一人ではなく複数人が関与しているように見せるための演出と考えられます。
この手口でよく使われる言葉の代表例は以下のとおりです。
このように、不自然に感じにくい言葉が使われることが多いです。
近年、とくに増えているのが、警察官や弁護士、金融機関の職員など、公的・専門的な立場を装う手口です。
このタイプの詐欺では、家族や自分が事件に関わっている、あなたの口座が不正利用されているといった説明を用い、被害者の不安を強く刺激します。
特徴的なのは、 被害者の不安を強く煽った上で、相談や確認の機会を奪う点です。
この手口では、以下のような言葉が多用される傾向にあります。
専門用語や強い言い回しによって、被害者は正式な手続きの一部なのだろうと感じ、自分だけで対応しなければならない状況に追い込まれてしまいます。
また、話し方や用語がそれらしく整えられているため、途中で違和感を覚えても、自分の理解が足りないだけかもしれないと判断を先送りにしてしまうケースもあります。
最近では、電話だけでやり取りを終えず、SMSやメッセージアプリなど、複数の連絡手段を組み合わせるケースも確認されています。
連絡方法を切り替えることで、これは正式なやりとりであり、記録が残る連絡手段をとっていると感じさせ、疑いにくくさせます。また、電話で伝えた内容を、後から文章で補足することで、話の信頼性が高まったように感じさせられます。
こうした手口は、一つひとつの連絡は不自然に見えなくても、全体の流れを振り返ると違和感が残るという特徴があります。
発信元が国際電話番号になっているケースや、連絡のたびに番号や手段が変わるケースも報告されています。
この手口では、連絡手段が変わること自体を自然に見せる言葉が使われることが多く、代表的な例として次のような表現があります。
このように、連絡手段が分散することで状況を整理しにくくなり、結果として冷静な判断が難しくなるケースがあります。
警察などが公表している事例を見ると、手口は異なっていても、共通する流れが見えてきます。
これらが重なることで、被害者は考えるより先に動く状態に追い込まれます。
オレオレ詐欺は、特別な知識がないから被害に遭うのではなく、誰でも判断を誤る可能性があります。

オレオレ詐欺は、内容そのものよりも対応の仕方によって被害の有無が大きく分かれます。
電話を受けた瞬間に判断を迫られる構造だからこそ、事前にやらないことと、やることを整理しておくことが重要です。
この章では、避けるべき対応を明確にし、そのうえで電話を受けたときに取るべき行動と、相談・共有の判断基準を解説します。
オレオレ詐欺では、相手の話し方や緊急性の高さに引き込まれることで、冷静さを失いやすくなります。
次の対応は、被害につながりやすいため注意が必要です。
これらが危険なのは、事実確認をする前に行動が進んでしまうことです
「本当に家族かもしれない」「警察に相談して間違いだったら申し訳ない」などの、遠慮や不安につけ込まれるのがオレオレ詐欺の特徴です。
違和感を覚えた時点で判断を踏みとどまることが、重要な対応の一つだと捉えておく必要があります。
不審な電話を受けた場合は、その場で結論を出そうとせず、まず一度立ち止まることが最優先です。
相手の話がどれほど緊急なものに聞こえても、その場で判断を下す必要はありません。
まずは電話を切り、会話の流れから一度離れましょう。
電話を切ることに対して、失礼ではないか・相手を怒らせないかと迷う方もいますが、重要な判断を迫られている場面で電話を切ることは、適切な行動です。
その上で、別の手段を使って本人確認を行います。
この際、相手から教えられた連絡先を使うのではなく、普段使っている番号や、家族が把握している連絡手段で確認することが大切になります。
あわせて、会話の内容を簡単に整理しておくことも有効です。
話の要点を書き出すことで、説明の不自然さに気づきやすくなる場合があります。
次のような状況に当てはまる場合は、判断を保留せず、速やかに相談することが重要です。
これらはいずれも、詐欺の可能性を強く疑うべき特徴的な言葉と考えられます。
たとえ相手の話に一部でも納得してしまっていても、この段階で一人で判断を続けることは、結果としてリスクを高めてしまう場合があります。
被害が断定できないかもしれないし、勘違いだったら恥ずかしいと感じて、相談をためらう方も少なくありません。
ですが、相談は被害が確定してから行うものではなく、不安や違和感を覚えた段階で行ってよいものです。
早めに警察や家族、金融機関など第三者の視点を入れることで、状況の整理や今後取るべき対応の確認がしやすくなり、被害拡大の防止につながる可能性があります。
また、万が一すでに金銭のやり取りが発生している場合でも、早く相談することで対策の選択肢が残っているケースもあります。
オレオレ詐欺は、一人で抱え込むほど被害が大きくなりやすい傾向があります。
そのため、次のような情報は、できるだけ早く家族で共有しておくことが望まれます。
共有の目的は、犯人を追及することではなく、事実を整理し、冷静な判断材料を増やすことです。
家族や関係機関と情報を共有することで、自分の判断が正しいかどうかを客観的に確認しやすくなります。

オレオレ詐欺は、気をつけていても誰もが被害に遭う可能性のある犯罪ですが、日常の中での備えによって、被害を未然に防げるケースも少なくありません。
電話がかかってきた瞬間に冷静な判断をするためには、事前にどう行動するかを決めておくことが重要です。
ここでは、家庭で無理なく取り入れられる防止策と、高齢の家族を守るために意識しておきたいオレオレ詐欺防止法を解説します。
オレオレ詐欺の被害を防ぐためには、その場の判断を個人に委ねないことが重要です。
家庭内で共有しておきたいのが、不審な電話には出続けない、話を進めないというルールです。
警察では、詐欺が疑われる相手と話を続けることで判断力が鈍ってしまう点を問題視しており、少しでもおかしいと感じたら、電話を切ることが基本的な対策とされています。
また、警察では、国際電話番号を悪用した詐欺が増えていることから、普段使わない場合は国際電話の発着信を停止する設定を行うことも推奨しています。
家庭内で「海外からの電話は基本的に出ない」「知らない番号は一度留守番電話で確認する」といったルールを設けることも、接触機会を減らす有効な対策です。
このように、警察が呼びかけている対策を家庭内のルールとして整理しておくことで、いざというときに一人で抱え込まず、冷静な判断をしやすくなります。
高齢の家族をオレオレ詐欺から守るためには、注意を促すだけでなく、相談しやすい関係性を作ることが重要です。
日頃から、ニュースや身近な詐欺事例について自然に話題にし、「こういう電話が来たら、まず相談してほしい」と伝えておくことで、心理的なハードルを下げることができます。
また、他の人に迷惑をかけたくない、私に相談してくれたんだから、自分で解決しなければならないと感じやすい方ほど、被害に遭いやすい傾向があります。
そのため、困ったときは相談していい・確認するのは当たり前という姿勢を、繰り返し伝えておくことが大切です。
見守る側が過度に干渉するのではなく、困ったときに頼れる相手がいると感じてもらうことが、結果的に被害防止につながります。

オレオレ詐欺は、内容が巧妙であるほど、家族だけで判断することが難しくなる場合があります。
冷静に考えようとしても、身内が関わる話題ほど感情が入りやすく、判断が偏ってしまうことも少なくありません。
そのようなときは、環境を整える手段や外部の視点を取り入れることで、状況を整理しやすくなります。
近年では、詐欺対策を目的とした機能を備えた電話機や機器も増えています。
自動で通話内容を録音したり、警告音声を流したりすることで、詐欺犯が話を進めにくくなる効果が期待されています。
また、迷惑電話の番号を自動で判別・記録する機能や、知らない番号からの着信を制限できる機器もあります。
高齢の家族が利用する場合には、操作が複雑でないことや、日常的に無理なく使えることが重要です。
これらの機器は、詐欺を完全に防ぐものではありませんが、被害に遭う可能性を下げる環境づくりの一つとして位置づけることができます。
詐欺被害が疑われる場合、行政や警察が提供している相談サービスを活用することも有効です。
警察では、被害の有無にかかわらず相談できる窓口として、警察相談専用ダイヤル(#9110)を設けています。
この窓口は、緊急通報とは異なり、これが詐欺か判断できない、今後どう対応すべきか確認したいといった段階でも利用できます。
また、自治体によっては、高齢者を対象とした見守りサービスや、防犯情報の提供、注意喚起の連絡などを行っている場合があります。
これらの相談先は、通報や、被害届を出すためだけのものではありません。
不安を感じた段階で相談することで、状況の整理や注意点の確認ができ、次に取るべき行動が見えやすくなります。
オレオレ詐欺は、家族に相談しても意見が分かれ、時間だけが過ぎてしまうケースも少なくありません。
当探偵事務所は、そうした判断に迷う段階での相談窓口として利用することができます。
当探偵事務所では、状況を整理し、詐欺の可能性がどの程度あるのかを冷静に見極めるための相談対応を行っています。
当探偵事務所では、24時間365日対応の無料相談を行っており、電話やメールでの相談が可能です。
判断がつかない深夜や早朝でも相談できる体制が整っているため、不安を感じたタイミングで状況を共有することができます。
また、相談内容や個人情報は秘密厳守で取り扱われ、相談したからといって調査の契約を強要されることはありません。
この状況は詐欺なのか・今は様子を見るべきかといった段階でも、必要な選択肢を一緒に整理するスタンスで対応しています。
警察や行政への相談と併せて、家族だけでは判断が難しいと感じたときに、相談する相手として、探偵事務所という選択肢があります。
また、詐欺被害の証拠収集・保全を行うことも可能なため、後に法的対処を考えているときにも有効です。

オレオレ詐欺は、手口が巧妙化しており、注意していても騙されてしまう場面があります。
突然の電話や強い緊急性を前にすると、多少の違和感を持ったとしても、「本当かもしれない」、「早く対応しなければいけない」と焦って判断してしまうのは自然なことです。
大切なのはその場で結論を出そうとせず、一度立ち止まり、誰かに相談することです。
また、家庭内でルールを決めておくことや、警察・行政の相談窓口を知っておくことも、備えとして有効です。
それでも判断に迷う場合や、家族だけでは冷静に整理できないと感じたときには、第三者の視点を取り入れることも選択肢の一つです。
ファミリー調査事務所では、オレオレ詐欺が疑われる状況について、判断に迷う段階からの相談を受け付けています。
これは詐欺なのか、今は何をすべきかと迷ったときこそ、早めに相談することが、被害を防ぐための大切な一歩になります。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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