
近年、美人局(つつもたせ)による被害が相次いでいます。
美人局とは、共犯関係にある男女がターゲットである男性を誘い、弱みを握って恐喝・金銭的搾取を行うというもの。
現金100万円をだまし取った事件や、暴行を加えられ大けがを負った事件などが、世間を騒がせています。
このように悪質化・多様化し続ける美人局は、甚大な被害を生み出しています。
本記事は一歩間違えれば命さえとられかねない美人局の手口や、事件時にどう立ち回るのかといった注意点などを解説します。
誰が被害に遭ってもおかしくない美人局の特徴を知ることで、自分の身を守りましょう。
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美人局は、主に男女(または複数人)が共謀して行われます。
性的関係やデート、密室での状況などをきっかけに相手の弱みや後ろめたさを利用して金銭を脅し取ったり、示談金名目で支払いを迫ったりする犯罪行為を指します。
異性が接近して関係を持った後に、共犯者が配偶者・交際相手・関係者を装って登場し、「不貞だ」「慰謝料を払え」「警察に言う」などと迫って金銭を要求するのが典型例です。
美人局は単独犯よりも、役割分担をした共謀によって成立しやすいのが特徴です。
たとえば、最初にターゲットへ近づく「誘い役」、後から現れて圧力をかける「脅し役」、金銭の受け取りや逃走を補助する「連絡・回収役」など、複数人で計画的に動くケースがあります。
また、相手に言い逃れしにくい状況を作るため、ホテルや自宅、車内といった密室、あるいは第三者の目が届きにくい場所が使われやすい傾向も。
加害者側は、録音・撮影・メッセージ履歴などを盾にすることもあり、被害者が穏便に済ませたい心理につけ込んで金銭要求を求めるのです。
美人局とハニートラップはいずれも、色恋・性的関係を利用するという点で似ていますが、目的と手口に違いがあります。
ただし、最初は情報目的でも、途中から金銭要求に転じたり、逆に金銭目的で近づいて機微情報も同時に抜き取ったりするなど、複合的に行われる可能性もあります。
また、従来の美人局とは逆のパターンも報告されています。
一般的に美人局は「女性が誘い役、男性が脅し役」というイメージが強いものの、実際には性別が固定されるものではありません。
いわゆる逆美人局として、男性が誘い役になり、女性や別の共犯者が被害者に金銭を要求する形や、同性間の関係を利用する形なども起こり得ます。

美人局の手口は時代とともに変化しており、かつてのような「偶然を装った現場への乱入」だけでなく、現代のテクノロジーや心理的な隙を突いた巧妙な計画が立てられています。
加害者はターゲットが「警察に通報しづらい状況」を意図的に作り出し、冷静な判断力を奪うことで多額の金銭を奪おうとします。
本章では、現在多く見られる代表的な手口を解説します。
マッチングアプリや出会い系サイトを悪用した美人局が急増しています。
これらのプラットフォームでは、プロフィールを偽装したり、過剰な愛情表現で相手を信頼させたりする手口が横行しています。
アプリ特有の悪用方法として、やり取りのスクリーンショットや通話録音、位置情報、顔写真を脅しの材料にするケースがあります。
「不倫だと晒す」「やり取りを家族に送る」などと迫り、支払わせた後も追加請求を繰り返すのが典型的なパターンです。
さらに悪質な場合、会う前から特定の決済手段(電子マネー、ギフト券、暗号資産など)を指定して、足がつきにくい形で金銭を回収しようとします。
現代において最も主流となっているのが、SNS(XやInstagramなど)やマッチングアプリ、ネット掲示板を入り口とする手口です。
加害者の女性は、プロフィールに魅力的な写真を載せたり、「寂しい」「今から会える人」といった投稿をしたりしてターゲットを誘い出します。
やり取りを始めてから実際に会うまでの時間が短いのが特徴で、すぐに「二人きりになれる場所」へ行こうと提案してきます。
密室に入ったタイミングで、アプリのGPS機能やメッセージのやり取りを把握していた共犯者が現れ、因縁をつけるという流れが一般的です。
繁華街の路上や居酒屋、バーなどで声をかけ、そのままターゲットを誘惑する古典的な手口も依然として存在します。
「キャッチ」を装って客引きをするケースや、偶然隣り合わせた客を装って親しくなり、意気投合したふりをして「もっと静かなところで飲もう」とホテルや、女性の自宅(と称するアジト)へ連れ込みます。
お酒を飲ませて判断力を鈍らせたところで、タイミングを見計らって怒鳴り込んできた「夫」や「恋人」が登場し、示談金を要求します。
ごくたまに、店側が仕込んだ人物のケースもあるため注意が必要です。
未成年者が18歳以上と年齢を偽り、男性を誘惑する手口も存在します。
未成年と肉体関係を持ったことで、淫行条例違反で罰せられるという状況を作り、弱みに付け込んで金銭を要求するのです。
関係を持った直後に「実は18歳未満だった」と告白、あるいは行為の最中に「親」や「補導員」を名乗る共犯者が現れます。
この場合、加害者は「警察に行けば児童買春で捕まることになる」「会社や家族に知られたくないだろう」と法律を盾に脅迫。
被害者は社会的地位を失うことを恐れ、法外な金額であっても支払いに応じてしまうケースが後を絶ちません。
上記以外にも、以下のような手口が存在します。
被害者の裸の写真などを撮影し、脅迫材料に使う手口。この手口は単独ではなく、複数の手段を組み合わせて行われることが多く、被害者は深刻な精神的ダメージを受ける可能性があります。
ターゲットがシャワーを浴びている隙などにスマートフォンを操作し、連絡先や勤務先、SNSのアカウント情報を盗み取ります。これにより、「拒否すれば会社や家族に連絡する」という具体的で逃げ場のない脅迫を行います。
その場で現金がない場合、無理やり「借用書」や「示談書」を書かせ、法的に支払い義務があるように思い込ませる手口も存在します。

美人局は恋愛感情や親密な関係を悪用した犯罪ですが、その行為は複数の刑法犯罪に該当します。
被害者を騙したり脅迫したりして金銭を奪う行為は、さまざまな罪状に該当する可能性があります。
本章では、美人局の手口がどのような罪状に抵触する可能性があるか解説していきます。
美人局の典型的な手口として、「恋人関係を装って金銭を要求する」「別の人物を登場させて『浮気だ』と騒ぎ、示談金を要求する」といったケースがあります。
これらは「虚偽の事実を告げて相手を騙す行為」として、詐欺罪(刑法第246条)に該当します。
特に、共犯者が役割を分担して組織的に行う詐欺は、重い処罰の対象となる可能性があります。
美人局の過程で、被害者を脅すだけでなく実際に暴行をふるって金銭を奪った場合は強盗罪(刑法第236条)が適用されます。
例えば、「金を出さないと殴るぞ」と脅しながら暴力を振るったり、共犯者が被害者を押さえつけて金銭を奪う行為は「強盗」に分類されます。
暴行の程度によっては、より重い「強盗致傷罪」に発展するケースもあります。
美人局では、「警察に訴える」「会社に連絡する」「SNSで暴露する」などと脅して金銭を要求するケースが多く見られます。
また、脅しだけでなく実際に暴力を振るったり、隠しカメラで撮影して被害者を心理的に追い詰めたりする行為は、恐喝罪(刑法第249条)に該当します。
特に、複数人で脅迫した場合は「共同恐喝」として罪が重くなる可能性があります。
美人局の初期段階で、「言うことを聞かないとひどい目に遭わせるぞ」と脅す行為は脅迫罪(刑法第222条)に該当します。
実際に危害を加えなくても、被害者に「身体的・精神的危害を受ける」と信じ込ませる行為が罪に問われるのです。
また、SNSやメールで執拗に脅す行為も脅迫罪の対象となる可能性があります。
美人局の手口として、「金を払わないと会社にバラす」「家族に危害を加える」などと脅し、被害者に不当な労働(例:違法な仕事を強要)をさせるケースがあります。
これは強要罪(刑法第223条)に該当し、脅迫や暴行によって義務のない行為を強要する行為が処罰されます。
特に、被害者が長期間にわたって脅され続けた場合、精神的苦痛に対する損害賠償請求も可能です。

美人局の被害は、単なる偶然のトラブルではなく、綿密に練られたシナリオに沿って進行します。
その一般的な流れを解説します。
最初はSNS、マッチングアプリ、または路上での声掛けなどを通じてターゲットに接近します。
女性は聞き手に回り、相手を褒めたり、好意があるように振る舞ったりすることで、短期間で親密な関係を築きます。
男性側に「自分に気がある」「今日は特別な日だ」と思い込ませ、警戒心を解くことが最初のステップです。
ある程度仲が深まったところで、女性から「二人きりになりたい」「私の家に来ない?」あるいは「静かなホテルに行こう」と密室へ誘導します。
周囲の目がない場所へ連れ出すことは、後に待ち構えている脅迫をスムーズに行うために不可欠なプロセスです。
密室に入り、性的な接触が始まったり、衣服を脱いだりした決定的な瞬間が狙われます。
この際、あらかじめ仕掛けられたカメラで盗撮されたり、女性がわざと声を上げたりして、証拠をでっち上げられます。
この「既成事実」こそが、のちの脅迫において男性を逃げられなくする強力な武器となります。
行為の最中や直後に、突如として女性の「夫」や「恋人」を名乗る男(共犯者)が登場します。
「俺の女に何をしている」「示談金を払え」と激昂し、暴力的な言辞や社会的地位を奪うような言葉で執拗に迫ります。
恐怖心とパニックに陥った被害者から、その場で数十万〜数百万円単位の現金を奪い取るのが彼らの最終目的です。

美人局は、人間の心理的な弱点を巧みに突いてきます。
なぜ被害者は冷静な判断ができなくなるのか、そのテクニックを見ていきましょう。
彼女たちは、あえて自分の悩みや内緒の話を打ち明けることで、自己開示の返報性を利用します。
相手に「自分を信頼してくれている」と感じさせ、心のハードルを下げさせるのです。
共犯者が現れた後は、怒号を浴びせたり、警察や会社に連絡するフリをしたりして、被害者を極限のパニック状態に追い込みます。
人間は恐怖を感じると判断力が低下し、合理的な決断ができなくなります。
「今すぐ払えば許してやる」と判断を急がせることで、相談や確認の隙を与えずに支払いに応じさせます。
「不倫をした」「相手には婚約者がいた」といった状況を作り出し、被害者に「自分が悪いことをした」という罪悪感を植え付けます。
この罪悪感があるため、被害者は自分が「被害者」であるという認識を持てず、自責の念から相手の要求を飲んで解決しようとしてしまいます。

美人局には、いくつかの典型的なパターンや不自然な言動があります。
これらを知っておくことが、最大の防衛策になります。
出会って間もないのに、過剰に好意を示したり、すぐに会いたがったりする場合は注意が必要です。
通常の恋愛プロセスを無視して、トントン拍子に「密室」へ進もうとするのは、効率よく犯行を終えたいという加害者側の都合の表れです。
「行きつけの店がある」「知り合いのバーへ行こう」と、特定の場所を指定される場合は警戒する必要があるでしょう。
そこは共犯者が経営している店であったり、あらかじめ逃げ道や隠れ場所を把握している「ホームグラウンド」である可能性が高いからです。
性的な行為の際、女性側から避妊を拒否したり、無防備な状態を強調したりすることがあります。
これは男性側の興奮を高めて冷静な判断力を奪うとともに、後で「無理やりされた」「妊娠した」といったさらなる脅しの材料(虚偽の被害申告)を作りやすくするための罠の可能性があります。

美人局のグループは、効率的に金銭を得るためにターゲットを慎重に選んでいます。
加害者側に狙われやすい人の特徴は、以下の通りです。
お酒に酔いやすく自制心が効かなくなる人や、寂しさを抱えていて優しくされるとすぐに信じてしまう人は絶好のターゲットです。
また、「自分だけは騙されない」という過信がある人ほど、プロの手口にはまってしまった際にプライドが邪魔をして、誰にも相談できずに金銭を払ってしまう傾向があります。
公務員、経営者、大手企業の社員など、「スキャンダルが発覚したら困る立場」の人は最も狙われます。
彼らは失うものが多いため、警察沙汰になることを極端に恐れます。
加害者側はそこを突き、「会社にバラす」「家族に言う」という脅しを多用します。
また、支払い能力があると見なされるため、要求額も高額になりやすいのが特徴です。

美人局被害に遭ってしまったとき、金銭を要求されても払わないことが大切です。
支払ってしまうと、加害者側に「こいつは強請れば金を出す」と思われてしまい、さらなる経済的搾取や脅迫行為のエスカレートが予想されるからになります。
しかし、支払わないというのも難しい場合があります。
そういったときには一人で抱えこまず、美人局の被害を相談しましょう。
本章ではケース別で、相談すべき機関についてご紹介します。
美人局の被害に遭い、加害者側から脅迫を受けた場合は、速やかに警察に相談することが重要です。
脅迫や強要の証拠(録音データ、メッセージのスクリーンショットなど)があれば、被害届を提出しましょう。警察は法的な措置を講じる手助けをしてくれます。
身の危険を感じる場合は、すぐに110番通報してください。特に、繰り返し脅迫を受ける場合や、暴力を振るわれる可能性がある場合は、早急な対応が必要です。
脅迫に屈し、示談金を支払ってしまった場合でも、諦める必要はありません。
弁護士に相談することで、不当に支払った金銭を取り戻すための法的手段を検討できます。例えば、詐欺罪や恐喝罪での告訴が可能な場合があります。
既に示談書にサインしてしまった場合でも、法的に無効にできる可能性があります。弁護士に内容をチェックしてもらい、適切な対応を選びましょう。
美人局の被害に遭ったが、警察が証拠が不十分で動いてくれない場合は、探偵事務所に相談することを検討しましょう。
探偵は、尾行や張り込み、証拠収集の専門家です。事件性の有無に関わらず、証拠を集める手助けをしてくれます。
探偵が集めた証拠は、法的に有効な調査報告書として渡されます。この調査報告書により、警察への再相談や民事訴訟の可能性が広がります。
時間が経過すると証拠が消える可能性があるため、早めに相談することが重要です。探偵事務所によっては、無料相談を受け付けている場合もあります。

美人局の被害は、恥ずかしさや恐怖心から一人で抱え込んでしまいがちですが、個人での解決には限界があります。
放っておいたせいでかえって事態を悪化させるリスクも伴います。
ここでは、当探偵事務所にご依頼いただくことで得られる、具体的なメリットをご紹介します。
警察や弁護士が動くためには、客観的な「証拠」が不可欠です。
しかし、美人局の加害者は偽名を使っていたり、現場からすぐに姿を消したりするため、個人で証拠を揃えるのは極めて困難になります。
当探偵事務所は、プロの技術と専門機材を駆使し、ターゲットとなった女性や共犯者の身辺調査や、犯行の裏付けとなる行動確認などを行います。
ご依頼者が直接相手と接触する危険を冒すことなく、解決に必要な材料を揃えることが可能です。
「家族に知られたら離婚になる」「会社にバレたら職を失う」という不安は、美人局の被害者が最も恐れる点であり、加害者側がそこを突いてくる理由でもあります。
当探偵事務所では、ご依頼主様のプライバシー保護を最優先事項としています。
周囲に調査を知られないよう、連絡手段や時間帯、調査方法には細心の注意を払います。
誰にも知られず、かつ確実に問題を解決したいというご要望にお応えします。
調査の結果をまとめた調査報告書は、裁判における証拠資料や、警察への被害届受理を促すための強力な武器となります。
当探偵事務所は、弁護士とのネットワークも持っているため、調査完了後にそのままスムーズに法的措置や示談金返還請求へと移行することが可能です。
単に加害者側の実態を明らかにするだけでなく、根本解決までを見据えた一貫したサポート体制を整えています。

美人局の被害でよくある質問についてお答えします。
脅迫や暴行、金銭要求などの行為があり、かつ、最初から金銭目的で接近してきた疑いがある場合、美人局の可能性があります。
弁護士や警察、探偵に相談し、判断を仰ぎましょう。
実行役の女性と、背後に控える脅し役の男(夫や恋人を自称)が結託しています。
反社会的勢力が組織的に関与しているケースも少なくありません。
その場での支払いや、示談書のサインは拒否してください。
一度払うと「カモ」と見なされ、何度も追加請求を受けるリスクが高まります。
脅迫による支払いは法的に無効にできる場合があります。
加害者の身元を特定し、弁護士を通じて返還請求を行いましょう。
逆効果です。
支払っても口封じの保証はなく、むしろ弱みを握られ続けます。
専門家を介して根本解決をすることが、最もバレにくい解決策です。
些細な情報(SNSのやり取り、電話番号、現場の場所)からでも調査は可能です。
プロの探偵なら、犯人の特定や犯行の裏付けを後から収集できます。
「女性のSNS情報(写真・ID)」「現場の住所」「トラブルが起きた日時」「男の特徴」のなどです。
不完全でも構いませんので、覚えている範囲で整理しておいてください。

美人局は、誰にでも起こりうる巧妙な犯罪です。
しかし、正しい知識と適切な対応で、被害を最小限に抑える必要があります。
すでに被害に遭われてしまった場合は、慌てず冷静に対応し、すぐに専門家にご相談ください。
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美人局は、人間のセンシティブな部分を突いた悪辣な行為です。
一人で抱え込まず、ぜひ一度ファミリーセキュリティにご相談ください。
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監修者・執筆者 / 山内
1977年生まれ。趣味は筋トレで現在でも現場に出るほど負けん気が強いタイプ。 得意なジャンルは、嫌がらせやストーカーの撃退や対人トラブル。 監修者・執筆者一覧へ
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