独身だと交際相手に嘘をつかれていた!
結婚を考えて付き合っていたので大切な2年間を奪われた気分です…という被害者の女性。
時間を取り戻すことはできませんが、相手に損害賠償責任として慰謝料を請求することは可能なのでしょうか。
2023年8月2日 更新 / 執筆者 / 吉田 麻衣子
男女間トラブルをメインに活動して10年以上のキャリアの持ち主。自身でも婚活サイトを運営しているほどの世話好き。監修者ページ
交際して2年になる相手が最近になって既婚者だと発覚しました。出会った日からずっと独身だと偽っていました。私が責めると彼は謝るどころか言い逃ればかり…。
挙句の果てに不貞行為したのは私も同罪だと言い出し、奥さんにバレたら私の方にも慰謝料請求がいくかもしれないから騒ぎ立てないで、このまま関係を続けないかとまで提案してきました。私は彼と結婚したいと思って年2年間捧げてきたつもりなので簡単に許せない気持ちです。
上の事例のように既婚者である事実を隠し、独身と偽られ配偶者以外の異性と性的関係を持っていたという被害が実際に存在します。
女性の立場としては独身だと告げられたら、そのまま信じてしまうもので、まさか相手がそんな重大な嘘をつくはずがないと無意識に決めつけてしまう節があります。
既婚者女性に相手が既婚だと知られると、不倫してまで近づきたくないと拒絶されます。独身と偽って近づくことで、相手に警戒されずに不倫することができるのです。
相手にバレた時のリスクが大きいため、交際中も自分の住所、個人情報を知られないように注意を払い、巧みにあの手この手で嘘を重ねるので被害者も既婚者と知る由もなかったと考えられます。
交際相手が既婚者だと分かったとき、相手に対しての怒りや絶望を抱くのではないでしょうか。
裏切られていた2年間という時間を返してもらうことは不可能です。
しかし、このまま泣き寝入りは一番避けたいところ、気持ちを切り替えて、まず相手に対して自分がどうしたいのか考えるべきです。
既婚者男性から独身と嘘をつかれて性交渉を含む交際をしていたとき、詐称していた相手への損害賠償として慰謝料請求が認められることがあります。
しかし、既婚者であることがバレたとたん、消息を絶ったという話はよくあることなので、こうした相手に対して慰謝料請求をし支払いを受けることは現実的に容易ではないことが予想されます。
事例の加害男性の「不貞行為の同罪」の理屈は基本的には通用しません。
確かに不貞行為の当事者間では慰謝料の請求は難しいですが、当事者間のうち、いずれかの不法性の度合いが大きい場合には、慰謝料請求できる可能性があります。
よって独身と嘘をつかれていた場合、損害賠償は請求できる可能性があります。
相手が既婚者であることを知ったうえで性交渉したとき、相手の配偶者に対する不法行為をしたことになり不慰謝料を支払うリスクを負います。
交際の途中で相手が既婚者だと分かっていた場合も不貞行為と見なされてしまいます。既婚者と知っているかいないかで被害者にも加害者にもなりうるわけです。
嘘をつく相手は大抵は嘘を重ねてきます。
たとえバレても「妻とは別れるつもり」「君を失うのが怖くて本当のことが言えなかった」など言葉巧みにズルズルと関係を引き延ばそうとするかもしれません。
そのまま関係を続ければ、事例の男性が言う「同罪」が現実のものになってしまいかねません。
その場合、相手の配偶者から慰謝料請求されるリスクがあるので、相手に何を言われようと、もう騙されないという姿勢を崩さずに貫いて下さい。
相手を騙して性的な関係を持つことを貞操権の侵害といいます。
貞操権とは、自分が誰と性的な関係になるか決める権利のことです。相手の嘘によって自身の権利を奪ったことに対する貞操権の侵害として損害賠償請求ができます。
民法の710条では、結婚するつもりがないのに結婚前提に性行為に及ぶなど、相手を騙して損害を与えたり、その損害に対して賠償する義務を負うとしており、この貞操権の侵害も対象となります。
嘘をつかれたという事実のみで、慰謝料額の相場が具体的に定まるものではありません。あくまでも騙されて性交渉したことへの被害に対する貞操権侵害の慰謝料になります。
その相場は100~300万円程度が相場と考えられています。
具体的な事情にもよりますが、次の点を総合的に考慮して、慰謝料の金額を算出します。
独身だと女性に嘘をついて近づいてくる相手というのは、バレることで慰謝料を請求されたり、自分の家族内でトラブルになったりすることを恐れています。
そのために浮気相手に対して自分の住所や職場を隠したり、自分の生活圏内には足を踏み入れないようにしたり、狡猾に仕掛けてくるものです。
>相手に言い逃れされたり、行方をくらまされた場合はどのように対処すべきでしょうか。
事例のように独身だと嘘をついた挙句、潔く嘘をついたことを認めない男性もいます。
そのまま黙っていれば暗黙の了解と取られ、自分も不定行為の共犯に仕立て上げられかねません。
また、バレた時点で音信不通になるケースもあります。慰謝料請求するためには自分は騙されていた、独身だと知らずに性的関係を持ったことを証拠として示さなければなりません。
しかしながら、証拠が1つも掴めなかったり、相手が行方をくらましたりすれば慰謝料請求したくても、話し合いすらできません。相手と連絡が取れず泣き寝入りするしかないとなったとき、専門家のサポートを依頼することをお勧めします。
被害者に代わって居場所調査や素行調査を始め、交際や嘘をついていた事実を証明するための調査を行ない慰謝料請求へと駒を進めることができます。
ファミリーセキュリティでは、多様なトラブルに対応し、心身を脅かされるトラブルに対して、迅速かつ徹底的に調査を行ない、解決に向けて最適な対策を取ることができます。
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