ネット上で知らない誰かに氏名や住所などの個人情報を晒されるトラブルになるケースが増えています。
個人情報を晒されると起きる深刻な事態とは何か?犯人を突き止め罪に問うことはできるのか?
個人情報を晒された場合の対処を解説していきます。
執筆者 / 吉田 麻衣子
男女間トラブルをメインに活動して10年以上のキャリアの持ち主。自身でも婚活サイトを運営しているほどの世話好き。監修者ページ
個人情報の流出と聞くと、企業の過失によるものを思い浮かべますが、一方で個人による意図的な情報流出も多発しています。
個人的攻撃として本人の同意を得ていないのに、情報を晒す行為です。
故意に相手の個人情報を晒す意図は次のことが考えられます。
個人情報の晒し行為は、SNS上のトラブルにおいては、発生しやすいトラブルのひとつです。
その目的としては、相手に対する深い執着心からなるものと、相手への嫌がらせとがあると考えられます。
個人情報が晒された場合、以下のようなさまざまな影響が考えられます。
個人情報が晒された場合、以下のようなさまざまな影響が考えられます。
流出した個人情報には、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど、個人を特定するための情報が含まれている可能性があります。この情報が外部に漏れると、個人のプライバシーが侵害されることになります。
個人情報がSNS上で流出した場合、それが拡散される可能性があります。他のユーザーがこの情報を利用したり、さらに拡散したりすることで、誹謗中傷の標的になる可能性があります。
流出した個人情報が住所や電話番号などの詳細を含んでいる場合、自宅や勤務先、学校など割り出され待ち伏せされるなどのストーカー行為や身体的な脅威にさらされる可能性があります。
流出した個人情報は、詐欺や不正行為に悪用される可能性があります。たとえば、個人情報を入手した悪意のある第三者が、被害者のアカウントを乗っ取り、不正な取引や詐欺行為を行うことが考えられます。 またイタズラ行為、迷惑行為の被害を受けることもあります。
就職や転職などライフイベントへ影響するかに性があります。このことから将来的な利益や売上の損失 ・顧客離れやユーザー離れ のダメージを受ける可能性があります。
次にSNSでの個人的な攻撃ともいえる個人情報の晒し行為について被害事例を挙げてみたいと思います。
you tubeで顔だしNGで動画配信していました。学生ですし学校や家も厳しいのでバレないようにしていましたが、ある動画で私の学校の校章が写りこんでいました。
そこから個人を割り出したようで、コメント欄に私の実名や学校名、住所まで晒されました。それ以降学校の前で私を待ち伏せする人もいて怖いです。
昔、風俗系のアルバイトをしていたことがあるのですが、夫にも誰にも秘密にしています。
ある日、私のよく利用するサイトのコメント欄に、私の実名と昔のセミヌード写真を晒してきました。ママ友や職場、そして夫にバレないかヒヤヒヤしています。
削除をお願いしましたが無視されています。
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予告もなしに突然、画面上に晒された自分の情報を目にすれば、誰だってパニックになります。
しかし、何とか気を落ち着けて、然るべき対処法を取るべきでしょう。
まずは一にも二にも書き込みの削除です。
ネットの書き込みは、時間とともに拡散されてしまう恐れがあります。
このように被害が拡大する前に対応を検討した方が良い場合もあります。ネットに晒された個人情報の削除方法は、以下の2つです。
削除申請する
プライバシーの侵害・名誉棄損などで訴える
一般的にSNSや掲示板等で本人の許可なく、無断で個人の情報を書き込むことは、禁じられています。
いくら削除をお願いしてもスルーされる場合は、利用しているSNSのそれぞれの規約に沿って、運営側に書き込みの削除依頼を出しましょう。
サイトへ削除依頼をしても応じてもらえない場合は、法的手段を辞さない態度に出ましょう。
また、相手の行為が不法行為に該当すれば訴えることもことも視野に入れましょう。
被害証拠を集めて、裁判でプライバシー侵害や権利侵害などの被害を立証できれば、サイト側にも個人情報の削除に応じる義務が生じます。
個人情報の個人情報などの書き込みには、法的な規制が存在しますが、その悪質性によって罪の重さは変わってきます。
以下に一般的な罪名のいくつかを挙げます。
本人に許可なく個人情報をネットに晒す行為は、プライバシー侵害となる可能性があります。
具体的にどのような書き込みがプライバシー侵害になるかの明確な基準はありませんが、一般的には以下のような内容が該当すると判断されています。
プライバシー侵害によって被害を受けた場合には、削除依頼が認められる可能性があります。
それに応じなければ、不法行為による損害賠償請求などが認められる可能性があります。
個人情報を無断で公表し、他人の評判を傷つけたり、人の社会的評価を落とす行為は、「名誉毀損罪(刑法230条)」が成立する可能性があります。
例えば、「不倫している」、「強姦した過去がある」など、その人の評価を著しく下げる発言などです。
名誉毀損罪は当然に犯罪であるため、前科がつくと同時に、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金刑に科されるおそれがあります。
本人に断りもなく無断でブログやSNSなどのネット上にアップすることまでは、許可していないことも多いでしょう。
このように、たとえ撮影自体は承諾していても、公表については承諾せずにネット上に画像をアップされた場合、「肖像権の侵害」になります。
肖像権とは、自分の写真を無断で公表・利用されたりしないための権利で、憲法上の権利である人格権の一部として考えられているものです。
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削除申請に応じてもらえないとき、これ以上拡散される前に手を打つ必要があります。
しかし、犯人が全く分からないうえ、音信不通になってしまった場合は、なかなか解決のめどが立ちません。
個人情報を勝手に晒され、運営側に削除を依頼するにも、なかなか対応してもらえないとき、弁護士に依頼を行うことで法的段取りを取ることができます。
削除の依頼を行ってもなかなか対処がされない場合は、そのサイトの管理者に対して削除・損害賠償を請求できる可能性があります。
裁判となる際は、より効力のある被害実態を示す宝庫があった方がいいでしょう。
個人情報を晒した人物が特定できない場合は、まず晒した人物を特定することが必要となります。人物を特定することで、損害賠償請求も検討することができます。
音信不通なので特定するのは絶望的、証拠隠滅されてしまったなど、でお困りの方は専門知識を持っている探偵に依頼することをお勧めします。
確実に裁判で勝利するためにも、事前に調査を依頼しておくことが重要です。
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