結婚詐欺の被害は騙されていると気が付いたときには、すでに相手が姿を消していたり、証拠を隠滅されていたりなど、被害の実態を証明することは難しいと言われています。
今回は結婚詐欺被害にあわないために、結婚詐欺の事例を挙げながら、結婚詐欺の特徴、手口などについて解説していきます。
2023年8月2日 更新 / 執筆者 / 吉田 麻衣子
男女間トラブルをメインに活動して10年以上のキャリアの持ち主。自身でも婚活サイトを運営しているほどの世話好き。監修者ページ
結婚詐欺とは、結婚する気がないのに結婚を匂わせ、相手からお金や財産を巻き上げる心身に計り知れないダメージを与える加害行為です。
なぜ、このような被害が起きてしまうのでしょうか。まずはそこから考えてみたいと思います。
加害側が結婚詐欺を行なう目的は、相手から金品を騙し取ることです。そして被害者側はその裏の顔を知らないまま相手との結婚を期待してしまうのです。
そのことから結婚詐欺は、以下のような被害者と加害者の利害関係が一致することにより起きると考えられます。
当然ながら、被害者は加害者が歪んだ利害関係を望んでいることを知る由もありません。
結婚詐欺の被害は、被害に遭って初めて自覚する、もしくは何となく疑っていても確信を得られない状態だといいます。
結果的には、詐欺に遭ったと気が付いたときには、すでにもう手遅れという人が大多数になります。
ほとんどの場合は、結婚詐欺とはどこから該当するのか、など明確ではなかったせいで相手を責めることもできなかったと聞きます。
結婚詐欺に該当する行為を理解していれば、相手を詐欺罪で訴えることが可能も高くなります。以下の要件に満たしていると詐欺罪に該当する可能性が高くなります。
結婚詐欺罪を取り締まる法律はありませんが、結婚する意思がないにも関わらず、その意思があると見せかけて巧みに相手を騙し、欺き、相手から財産の交付や利益の移転を受ける行為 が事実と確認された時点で詐欺罪に該当する可能性が高くなります。
いくら詐欺被害に遭ったと訴えても、詐欺行為にあたるかどうかは、詐欺罪(刑法第246条)の以下の成立要件を満たす場合です。
30代半ばの私の友人はどんどん結婚していき、親からも結婚を急かされ結婚に焦っていました。そんな頃、結婚相談所主催のパーティーで出会ったのが私を騙した男性Aです。Aは公務員で私とは同郷、親に結婚を心配されているなど、共通点も多く一気に距離が縮まりました。交際開始から3カ月、Aからは「僕たちが結婚したら○○だね」などの将来の話をされ、プロポーズまで秒読みかと思われていた矢先です。
「実家の母が倒れ、店がつぶれて大きな借金を背負ってしまった、自分は資産運用していて今すぐはお金を引き出せないので、建て替えてほしい」と頼まれました。来月にはお金を返せるからというので貯金の300万円をおろし彼に渡しました。Aとはそれを最後に連絡が途絶えました。
上の事例の相談者の女性は、なぜ300万円という大金を詐欺師に渡してしまったのでしょうか。女性が言うには出会いから交際まで実に自然な流れで、疑う余地がなかったと言います。それこそが詐欺師の演出であり手口なのです。
相談者の場合、借用書も残しておかなかったので、おそらく警察に届けても詐欺被害の証拠として不十分とされ、問題解決は難しいでしょう。
最初からすべて詐欺師の計算ずくの演出だったのです。この女性の場合、騙されてしまった理由としては以下のことが考えられます。
相手の好意を利用して飲泉を何度も引き出す尾が詐欺師の定番ですが、事例のように、一括で大きな金額を引き出す詐欺師など、さまざまなパターンで狙ってきます。
結婚詐欺の手口は、まさに被害者の心理を逆手に取ったうえで巧妙に行なわれ、さまざまなパターンがあるように思います。 どんな詐欺師にも共通するのが、 時間をかけて相手を騙し、機が熟したら金品を奪い去るというパターンが王道です。
結婚詐欺は恋愛感情の絡んだ深いところで結ばれるため、普通の詐欺よりも時間と手間をかけて信頼関係を築く必要があります。それゆえに詐欺師もそれ相応のテクニックが求められます。
詐欺師の定番の手口の一連の流れは以下が定番だと言わています。
結婚詐欺に遭った人のほとんどが、騙されることについて「自分に限っては大丈夫」 だと思っていたといいます。
婚活パーティーという名目のイベントが全国各地で頻繁に開催される中で、今後詐欺に遭う可能性は十分にあるという危機感が大事です。
被害に遭いやすいタイプを男女別で紹介します。
結婚詐欺被害の男女別の被害件数は同じくらいですが、男性の場合は世間体を考えて泣き寝入りしているケースも少なくないため、実際にはもっと多いことが考えられます。
男性の被害者の特徴としては以下を挙げられています。
女性の場合は男性とは違い、日頃から異性に対しての警戒心も備わっているはずです。それでも、騙されてしまうのは結婚に対する強い憧れが勝ってしまうからではないかと考えられています。
結婚詐欺は十分に金銭を引き出したところで詐欺師がフェイドアウトするタイミングで詐欺が発覚するケースがほとんどです。
相手は偽りの連絡先と共に姿を消し去ってしまい、もう問い詰めることもできません。
お金をだまし取られた場合、まず警察に被害届を出してください。
ただし先にも触れましたが、連絡も取れない、居場所も分からない、そのうえ素性も知れない相手にお金の被害に遭ったと訴えても、確実に詐欺被害を表す証拠が何もないと判断され、警察は動いてくれません。
さらに、恋愛感情で成り立っていた男女関係の金銭のやり取りは、どこまでが意図的で、悪質かなど確かなことが当事者間にしか分からないところが難しいところです。
「最初は結婚するつもりだったが気が変わった」「お金は返すつもりだった」
いざとなれば、いくらでも言い逃れできてしまうのも結婚詐欺は承知の上です。
信じていた相手、しかも結婚を考えていた相手に裏切られ、傷ついた心境の中で、証拠を集めることは至難の業でしょう。
そんな時は調査の専門家である探偵に任せることが最も有効です。 結婚詐欺の対処は一刻の時間も無駄にはできません。まずは相談してみることをお勧めします。
結婚詐欺被害においては証拠隠滅され、被害実態を明らかにすることは難しいことが予想されます。
このように結婚を金品をだまし取るだけでなく、純粋に結婚を願う人に対して肉体的、精神的に深いを傷を負わせるのが結婚詐欺の卑劣なところです。
詐欺罪の刑罰は、刑法第246条の定めによると「10年以下の懲役」です。それほどまで大きな代償を払うに値する加害行為なのです。
結婚詐欺の事実を立証して慰謝料請求するには、下記を証明する必要があります。
これに加え、加害者が実は既婚者であった場合はさらに騙す意思が明確になり慰謝料請求の可能性も高くなります。
詐欺師が身分を偽るなどターゲットを騙しただけの場合、詐欺罪は適用されず、詐欺師の嘘を信じた(錯誤)うえで、なおかつ金品の受け渡しがあって初めて成立する犯罪だということです。
しかし、既婚者であったり、明らかに結婚する気がないのに結婚をちらつかせて肉体関係を結んだ場合など、 操権の侵害として損害賠償請求できる可能性が高くなります。
結婚詐欺トラブルを解決させるためには、証拠収集が何よりも重要です。
ファミリーセキュリティでは、多様なトラブルに対応し、心身を脅かされるトラブルに対して、迅速かつ徹底的に調査を行ない、希望に満ちた明るい未来を取り戻すため全力でサポートいたします。
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